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ラスクを用いた防音計画例 更新日 2007/06/21
syaonheki
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新幹線の既設遮音壁にアルミラスクボードを取り付け、新幹線の営業速度走行中の騒音レベル を周波数分析記録装置を用い、25Hz〜20kHz、1/3オクターブバンド帯域のdB(F) データを取り、これをdB(A)に換算してAP、dB(A)を求めた。

アルミラスクボード取り付け後、実測時は聴感覚的には直下が静かであり、12.5mと25mで は大差がない様に思われた。これは、データからも裏付けられた。

A特性値では、500Hz〜1kHz付近の数値がAP値を支配しており、ラスクボード設置前 と比べて、設置後のテスト時にはパンタグラフのスパーク音などが音源としてはっきりと意識 されるように感じられたことから、防音壁の遮音効果が補強されていることは確かといえる。

既設遮音壁直下では、塀を越える騒音の廻り込みの影響が少なく、聴感(A特性)上静かで あったが、ラスクボード設置後のテスト時にはさらに静かになっており、F特性値でも大きく 減音されていることから、ラスクボードの吸音性能による軌道側の音圧低下の効果もでている ものと考えられる。

グラフ化はしていないが、dB(F)のデータでAP値が異常に大きな値を示していることは、 可聴周波数帯域以外(20Hz以下)の超低周波成分が、かなりのレベル《データで87 〜90dB(F)》で発生していることを意味しており、既設の遮音壁自体の板振動や高架構造の 振動などが低周波数帯域の音圧源になっていることを裏付けている。アルミラスクボードの設置によ り少なくとも防音壁自体の板振動は軽減されたものと判断して支障はないものと思われる。

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