ラスク制振ボードに用いているラスク(鋳鉄ラスク)の説明

鋳鉄ラスクは、鋳鉄チップ（切削くず）を原料として、特殊な圧搾成型によって 製造した多孔質金属材料です。
しかし、一般的な多孔質金属とは異なり、表面は微細で不規則なスリットで構 成され、断面表層部ではチップが互いに複雑に結合された構造で、気孔率の大 きい（低密度）ゾーンとなっています。断面中心部ではチップどうしが固く結合 した強度の安定した板構造で、気孔率の低い（高密度）ゾーンとなっています。
わずか厚さ１０ｍｍの断面に、疎（表層部）、密（中心部）、疎（表層部）と連続的に密 度が変化している特異な構造といえます。

鋳鉄ラスク
　寸法：６００×３００×１０（ｍｍ）
　重量：７．０ｋｇ
　型番：Ｂ−６０３０

多孔質であることと、チップが複雑に入り組んだ特異な構造であることからきわ めて大きな制振性と吸音性が発揮され、特に低音域において顕著な効果を示しま す。また、中心部が密な板構造であることから、吸音性と同時に遮音性を併せ持 ち、さらには電磁シールド性や熱特性も備えています。
ラスクは金属的性質の強度、靱性、耐熱性、電熱性等と多孔質特有の軽量、振動 吸収性、吸音性、断熱性などとを持ち合わせた複合材料です。

振動吸収性：一般的な振動吸収材ゴムに比べ、急速に振動が収束します。

吸音性：一般的な吸音材グラスウールに比べ、低音域での効果が顕著です。

遮音性：一般的な遮音材石膏ボードにに比べ、低音域での効果が顕著です。

ラスク製品は、騒音・振動対策用から音楽ホール・放送局などの音場調整用、さらにオーディオ関連製品として幅広く多くの分野で用いられています。

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